20年以上前の事ですが、虎目の入ったシャフト(ノーマル)を見ると、弱い杢目でも綺麗なものだと高級に見えたものです。
そんなこともあり虎目シャフトを扱っているわけですが、やっと最近気が付いたことが、
『虎目シャフト=極上虎目シャフト』という現在の世の中の認識です。
ネットで良い杢目を簡単に見ることができるためでしょう。
『虎目って言ったら極上じゃないの?』という問い合わせが多いのです。

虎目には杢の深さが色々あるわけですが、中杢以上を虎目として扱ってきました。
はっきりと『極上で』と指定される方もおられるため、その場合はわかりやすいのですが、単に『虎目』と依頼される方はどの程度の杢目を求めておられるのかわかりません。
リーズナブルな価格にしていることもあり、杢目のグレードを決めずに中杢以上として作成しておりました。その中には極上も同じ価格にて含まれますが。
そのあたりに求められる方と私の感覚のずれがあったようです。

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写真は2017年モデルの初期削りの状況です。一年程度前でしょうか。
16本木取りをし加工を始めて、製品になったのは6本です。他の10本は削り中に入り皮や節が出てきたり、曲がりが大きかったり、材質・杢目があまりよくない部分が出てきたりで廃棄になりました。
極上であろうシャフトはその中で2本だけでした。

今後の虎目シャフトの取り扱いについて
シャフトシーズニング中からオーダーを受けておりましたが、今後はシーズニング中のオーダーを受けません。
あくまでも完成間近の状態で杢目の状況を見てもらい、指定されたシャフト材にて最終加工を行います。
ほとんどの方が極上を指定してこられますので最初から材確保の約束ができない事、また何本完成するかわからないためです。当然、納品前に杢目を確認して頂くことが一番重要です。

つきましては、『予約』ということにて承っていく予定です。
シーズニング終了時(最終加工前)に予約順にて杢目を見てもらい、そこでオーダーを受ける事にさせていただきます。
予約順ですので極上材が無くなる場合もございますこと、ご了承ください。
よろしくお願いします。

尚、極上が採れるかもしれない材が今年入荷しました。
取れる本数は少なめです。これからの加工のため、完成は年末以降になります。
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