Gus Szambotiのオーナーの方から、『赤木シャフト ノーマル仕様』のオーダーを最近いただきました。
テーパーとトビの関係や先角の材質などについて色々相談を受けたのですが、一番重要なのが『音』ということでした。
最近、トビとカーブの関係で試行錯誤ばかりしていたので、原点に戻るような感覚がありました。
といいますのは、私がシャフトを作るきっかけとなったのが、ハイテクシャフトの音です。
もう15年以上？も前になりますが、まだハイテクキューが一般的では無かった頃、MUSASHIを購入しました。
ACSS（まだ出たばかり）が装着されており見越しの無さに驚いていたのですが、使い込むうちに気になってきたのが『空洞感』です。
音がまるで木のパイプみたいでした。それがどうしても気になり、『トビが少ない音が良いノーマルシャフト』を作りたい、それがきっかけとなったのです。
さて、私は Gus Szambotiのキューを撞いたことがありません。当然、音も聞いたことがないので求める音がわかりません。
といいますか、 Gus Szambotiという銘キューに名前負けしないかと、少しビビる私でしたが。
色々打ち合わせを重ね、
先角：elforyn かぶせ仕様 標準18山 12.7mm
テーパー：プロテーパー気味のストレートテーパー
という仕様にて決定。
ただ、一部にTK6の加工を入れることで『トビ・切れ』が向上するので、もう一本を
先角：elforyn かぶせ仕様 台形特殊18山 12.7mm
テーパー：プロテーパー気味のストレートテーパー 準TK6仕様 ※トビを減らしすぎないよう、TK6加工における効果を弱め
にて作成をはじめました。
しかし、ここでelforynの先角材が在庫切れである事が発覚。
取り寄せると時間がかかってしまいますので、ブロック材から切り出しました。
無事納品させて頂き、下記のような感想をいただきましたので、オーナー様の了承を頂きそのまま掲載します。
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納品していただいたシャフトを早速使用してみました。
２本とも若干のシミはありますが大変良い目が出ていて気に入りました。
性能ですがノーマルシャフトのトビ（見越し）切れ申し分なく大変満足しました。
準TK6の方ですがトビに関してはノーマルよりやや少ないように感じました。0.5inch長いのにトビが少ないのは台形ねじのおかげでしょうか？ただキレに関してはノーマルより劣る感じがしましたが、タップの影響が大きいように感じましたので、タップを交換して試したいと思います。
２本ともしっかりとした木で堅さもあり大変良い出来だと思います。ただ音に関しては、今のところあまり高い音は出ていませんが、ショットによって出たり出なかったりという状態です。しかし何となく出そうな気配があるのでタップを交換して試してみようと思います。
準TK6のタップを変えてみました。その結果明らかにソリッドになり、キレが増しました。前回のメールではノーマルの方が切れると書きましたが、現在は準TK6の方が切れます。
ノーマルシャフトを準TK6にカスタマイズ出来るとの提案いただきましたが、サイクロップや湿気が多い手球のカーブの出やすいコンディションでは、トビの多いノーマルシャフトの方が合わせやすいので、とりあえずはこのままでいいと考えております。お気遣いありがとうございます。
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シャフトの丁寧な評価、ありがとうございました。
ノーマルシャフトですので、良い方向へ育っていくことを願います。
