ノーマルシャフトで、「当たりシャフト」と呼ばれることがあります。性能・使いやすさ・バランス等、優れたシャフトの総称でしょう。
材料が木材である限り、同じ作りをしていても品質のばらつきはあるものです。自然素材の宿命だと思います。

ハイテクシャフトにおいては、製品のばらつきはある程度抑えられているようですが、それでも多少の性能差はあるようです。

最近制作しました「TK6」においても同じ現象がありました。
最後2本のうち、試打用に取っておくつもりでリングまで合わせた最後の一本のシャフトを、どうしても欲しいという絶賛して頂いた方に譲ったのですが、そのシャフトは現在も良い性能を出しているらしいです。
製作者としても非常に有難いです。
そのシャフトを試打して頂いた別の方に、もう一本をお譲りしたのですが・・・
どうも試打用のシャフトと比べて性能が違うらしいのです。
同じ板から木取りし、制作期間もパーツ素材もジョイントも内部構造も全て同じ作りなのですが、前記のシャフトと撞き比べると違うらしい。
違いといえばテーパーのみですので、現在はテーパーもほぼ同じに修正したのですが。

やはり原因は、メイプルの木なのでしょうか。※同じ板なのですが。
自然素材であるかぎり、完全に性能を一定にする事は、難しいといいますか、ほぼ不可能です。
※私の未熟な部分でもありますが。
ノーマルシャフトであれば、尚更顕著に性能差、特性などが現れるでしょう。
それでも出来る限りのアフターケアで対処したいです。

最近、シャフト制作の問い合わせをよく頂いております。ありがたいことです。
ただ、材料が「木」であるがための多少の性能の差、オーダーされる方にはご理解をよろしくお願いいたします。
※一本一本、試打の上でシャフトごとにテーパー調整等しております。

4/30 追記
その後の状態をオーナーから聞かせて頂きました。
シャフトが締まるにつれ、良い状態に変わってきたということです。
TK6は基本ノーマルシャフトの加工なので、ハイテクシャフトのような最初からの性能は出ないのでしょう。
今まで納めたノーマルシャフトも、締まるにつれ撞感・切れなどが上がってきているようです。